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ブドウジュースとワイン
穏やかな時間に身をまかせて
風に揺られる葉は空に
風に運ばれる雲を眺めて
シャボン玉を弾く
心地よく吹かれた昼下がり
空に風を乗せてどこかへ
雨上がりの晴空は
咲き乱れる秋桜
雨の日の紫陽花


撫子が咲く場所
庭に咲いたパンジー
素直な笑顔に出会うとき
きっと私だけが知っている
これほどに愛おしいだなんて
若草色に芽吹いた野原
パステルカラーの使い道
空白の瞬間は君が埋めて
欲しいのは君一人
呆れるほどに愛した君を


答えが無いのは肯定の証として
今君に約束の口付けを
信じているならキスをちょうだい?
見上げたら運命の君でした
触れて伝わる温度に安堵
苺につぶらな瞳の彼女
連れ帰るなんて許しません!
ブルーハワイにキスをした
弾けた真夏のレモン
風切りライムスカッシュ


どうして僕を呼び止めたんですか?
泣かないでよ、どうしていいか分からないじゃない
責任とって、秘密にしてくださいね
あまり見くびっていると、そのうち痛い目を見ますよ?
大人びた眼差しは私の一歩先を歩く
横顔に滑る視線の真名を
笑えるくらいにいつくし君へ
笑っていて、ずっとずっと僕の隣で
話してみせて、せめて僕に何か出来なくたって
だから囁くのです、あなたが「いとしい」ということ


自然に込み上げる、ただ不思議に思えるほどに
散り急ぐことなかれ、君と歩けるその日まで
得体の知れない不確かな感情
指折り数えて逢いに行く
どれだけ待ったと思っているの?
あの時かざした手のひら