350-400
嘘に塗り固められた優しさの世界
その声が僕を求めるのなら、どこまでもと望むことは間違っている?
僕の傲慢さに一筋の光をください
この身を明け渡す時がくるとは想像もしておりませんでした
手を離して、きっと君を道連れに出来ないから
あなたを御守りしてみせます、たとえ何があったとしても
死に行くときはこの手を取って
たぶんね、ずっと一緒には居られない
僕の消えたこの世界でどうか君が笑っていますように
暗転した美しき空の下で
最初から全てなんて求めてはいなかった
たったひとつすら掴めない、脆弱に過ぎる僕の心根
叶わないことがあるのだって、知ってはいるけど
たぶん昔から目指していたのはひとつだった
空の色が綺麗だから僕はこの雲の下を歩こう
選ぶ道がないのは、たぶんすべてを間違えてしまったから
赦される弱さと赦されない強さ
悲しみの向こうに映り込む光
強さを奪い去って欲しい、それがあなたのためにならないのなら
この心が溺れてしまったら、きみの幸せに寄り添えますように
僕が君のことを好きなのは、たぶん君が僕のことをとても好きだから
見つめる指先、触れない手のひら
どうにもならない世界なら、せめて最期は僕のこの手で
置いていかれることが怖いなら、どうかあなたはこの手を取って
ゆきにおおわれてついえるせかい
それを守りたかったのは僕のわがまま?
悲しみに満ちた雪の街で
たくさんの空色の夜の中で
結局愛したのは僕自身だということ
Call my name,just like you'll whisper some loves.(愛を囁くようにこの名を呼んで)
それでも君のことを守りたいと思ったんだ
落ちそうな逆さまの世界の上で
伝えられないことと伝わらないこと
光の裏側に落ちた大切なもの
果てしなく壊れ行く仮初めの世界で
当たり前を信じれば、それで全てが救われると思ったんだ
その手を取れば戻れなくなることを知っていました。
(抜け出せなくなってしまったのは、きっと君のせい)
不確かに染められた僕の手のひら
やさしさの海に眠らせて(それはね、とても幸せな夢だったよ)
誰よりも君のことが好きでした
あなたへお別れの為の一輪の花を
荒んだこの心にどうかひとしずくの安らぎを
裏切りと本当と君の手のひら
明滅する記憶の海の中で
かなしさに揺らぐ尊さの終末
いつもより少しだけ非日常的な哀歌のもとで
奈落色に潰えた穏やかな緑色
張り詰めた僕の空論を君はただ赦さないでいて
苦しみと悲しみと一縷の希望の果てに